自費出版 製本について

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出版の基礎知識

製本について
製本とは
製本とは、原稿や印刷物などを糸や針金、接着剤などで綴じ、
表紙をつけて一冊の本に仕上げる作業です。
日本では、平安時代に和綴じ製本が考案され、
その後、袋綴じと呼ばれる様式が広く用いられるようになりました。
明治時代初期になると、当時の印刷局に雇われたイギリス人によって、
洋式製本がもたらされ、製本機械の導入や国産化に伴い、急速に普及しました。
現在、製本といえば、洋式製本が一般的で、
和綴じ本は特殊な本以外には使われません。
製本の種類
書籍の製本には、上製本と並製本の2種類の方法が用いられています。
上製本と並製本のどちらがいいとは、一概にいえません。
それぞれの特徴を知って、
ご自分の作りたい本の種類やイメージに合った製本を選びましょう。
  • [上製本の特徴]
    一般にハードカバーと呼ばれる製本方法です。
    上製本は、ボール紙などの厚い紙を芯に使い、
    それを紙や布、革などでくるんで表紙を作ります。
    表紙が中身部分よりひとまわり大きく、強度が高いのが特徴です。
    上製本には、背の形によって、丸背と角背があります。
    丸背は、文字通り背表紙が丸い形をしており、
    ページ数の多い本でも開きやすいというメリットがあります。
    逆に、ページ数が少ない場合は、
    丸みを出すのが難しいため、角背が使われます。
  • [上製本の作業工程]
    • 折丁
      製本する印刷物(刷本)は、
      通常1枚の大きな紙に16ページ単位で両面印刷されています。
      そこで、まず、刷本を折り機にかけて、
      ページ順になるように折りたたみます。
      このように、1ページずつに折られた刷本のことを「折丁」といいます。
    • 丁合
      次に、丁合機という機械にかけて、
      折丁をページ順に重ねて一冊の本の形に仕上げます。
      この工程は「丁合」といいます。
      丁合後、乱丁、落丁などがないことを確認します。
    • かがり
      上製本では、通常、糸かがり綴じが用いられます。
      糸かがり綴じは、折丁を開き、中心に針と糸を通して綴じていきます。
      A5判では、4ヶ所、四六判では3カ所程度が綴じられます。
    • 下固め
      綴じられた側(のど)は、
      折り目と綴じ糸で反対側(小口)より厚くなっているため、
      ならし機にかけて、全体を均一に整えます。
    • 三方断裁
      紙面の天、地、小口の三方の余分な部分を裁断して寸法を整えます。
      丸背にする場合は、本の背をヒーターで柔らかくしておいて、
      丸み出し機(バッキング機)を使って、形状を丸くします。
    • 背固め
      背の部分に接着剤を付け、
      寒冷紗というガーゼのような布で背貼りをして補強します。
    • 表紙付け
      最後に、別に作っておいた表紙で包み、上製本が完成します。
  • [上製本のメリット]
    上製本は、並製本に比べると上質な雰囲気があります。
    また、製本工程からもわかるように、
    中身をしっかりと糸で綴じ、丈夫な表紙でガードしているので、
    強度に優れ、長期の保存にも耐えられます。
    上製本は、主に小説や絵本、記念誌、写真集などによく使われます。
    費用は高くつきますが、外観を立派にしたい場合などは、
    上製本を選ぶといいでしょう。

  • [並製本の特徴]
    一般にソフトカバーと呼ばれるもので、
    雑誌や文庫本などに広く用いられています。
    並製本は、やわらかい厚紙の表紙で仕上げます。
    中身より表紙がひとまわり大きい上製本に対し、
    並製本は表紙と中身が同じ大きさです。
    また、並製本には、背の綴じ方によって、
    「中綴じ製本」、「無線綴じ製本」、「平綴じ製本」などがあり、
    用途によって使い分けられています。
    • <無線綴じ製本>
      ホットメルトと呼ばれる接着剤で中身と表紙を貼り合わせるのが、
      無線綴じ製本です。無線という呼び名は、
      製本の際に線(針や糸)を使わないことからきたものです。
      また、表紙を付けた状態で三方断裁を行うので、
      表紙と中身が同じサイズになります。
      無線綴じ製本の工程は、全自動化されており、
      大量生産ができるため、
      現在、雑誌や一般書籍のほとんどに用いられています。
    • <中綴じ製本>
      中身と表紙を一度に丁合し、
      ホッチキスや糸で見開きの真ん中を綴じる方法で、
      雑誌やパンフレット、取り扱い説明書などによく使われます。
      中綴じ製本は、最も簡単で安価な製本方法ですが、
      独立した背の部分がないので、厚みのある本には適しません。
      また、開きが良い反面、中身と表紙を数カ所留めてあるだけなので、
      無線綴じ製本に比べると強度は落ちます。
    • <平綴じ製本>
      丁合後、折丁の背の内側を表面から針金で綴じる製本の仕方で、
      主に報告書や小冊子などに用いられます。
      平綴じ製本の場合、のどが完全に開かないため、
      見やすさを考慮に入れて、
      ページの内側にある程度余白を取ったレイアウトにする必要があります。
  • [並製本のメリット]
    並製本は、上製本に比べると作業が簡略化されているため、
    コストを抑えられるのが大きなメリットです。
    外観にこだわらず、手軽に安く仕上げたいという方は、
    並製本を選ぶといいでしょう。