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自分史

従軍記
―父が伝えたかったこと―

著 / 佐藤義治
サイズ:A5判
製本:ソフトカバー
ページ数:142ページ
発行日:2013年1月23日
内容紹介(はじめに)

昭和三十三年、私は伯母夫婦の養女になった。
父とは血のつながらない親子であったが、
なぜか気が合い、私は父が大好きであった。

父は教師で、家にはいろいろな人が訪れ、
よく酒を飲み交わしていた。
側にいた私は、よく戦争の話を聞かされた。
上司が厳しかったこと、弾が自分の体を貫いたことなど様々であったが、
父からはそうした話はなく、父は、ただ黙って聞いているだけであった。
ある日、私は父に「お父さんは何処で戦っていたの。」と尋ねたことがある。
父は、南方ビルマあたりで戦っていたことは話してくれたが、
「お父さんは、逃げ回っていただけだ。」ぐらいで、
詳しい話はしてくれなかった。
私は、その後、あまり追及することなくいた。
学校で、歴史を学ぶうちに、父が戦ったビルマ戦線が激戦区であり、
父は戦地の飛行場で任務についていたらしいことを知った。

年齢を重ねるうちに、戦争を忘れてはならない、
風化してはならない、という気持ちは強くあったが、
戦争を知らない私にとって、
ただ言葉だけで言っても真実味もなく、むないしいものであった。
子供たちにも、「じいちゃんは、戦争で戦って来たんだよ。
現在の平和で豊かな日本があるのは、じいちゃんたちのお蔭だよ」
ぐらいにしか伝える事はできなかった。

平成十八年三月、父は八十八歳でその生涯を閉じた。
遺品の整理をしていた時、父が書いた「従軍記」を見つけた。

この記は父が退職後、戦争での記憶や記録を元にまとめたものであるらしい。
行軍の経路など地図に細かく記されている。

戦争に関しては寡黙だった父であるが、従軍記をまとめることで、
何かを伝えたかったのではないかと感じた。
戦地でどのような戦いがあったかは詳しく記されていないが、
この当時の青年がどのような気持ちで戦いに赴き、
そして帰国したのかが、切々と伝わってくる。

(以下略)