短歌集 | 今、山は萌黄色

書籍画像「今、山は萌黄色」

著 / 正瑞一木

  • サイズ:四六判(H188xW127mm)
  • 製本:ソフトカバー
  • ページ数:100ページ
  • 発行日:2022年5月20日

内容紹介(一部)

はじめに

僕は次男坊故、墓もない、仏壇もない、つくる気もない。市の聖苑で煙となって大気に溶け込み、やがて成層圏に達した僕のチリは、宇宙からの粒子と当たってニュートリノとなり、また宇宙へ帰る。壮大なスケールである。壮大すぎて個人の何物も残らぬ。そこで未練が湧く、湧いた未練がエネルギーになって、これができた。物質はエネルギーであるが、意識がエネルギーになるのはどういう数式なのかとまた妙な疑問がわく。いずれにしても、この本は今の僕の未来の僕への手向けだ。ほかの誰へのものでもない。

(以下略)

今、山は萌黄色

ひと月もかけ 覚えた唄を 書き出せば
二箇所×だと 妻が笑った

浅からぬ皿の 湯切り棚か 皿置きに
乗せるかで 迷う朝

何一つ 捨てぬは悪 布団を衣類を
踏みしだいて カーテンを開く

(以下略)

解説

ひと月もかけ 覚えた唄を 書き出せば
二箇所×だと 妻が笑った

you tubeで素敵な唄に出会ったので、覚えたいと思った。朝も昼も夜も聞いた。家族が居ないときは声を出した。車の中では、思い切り歌った。

(以下略)

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