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自分史

照る日、曇る日

著 / 三田サキ
サイズ:A5判
製本:ハードカバー
ページ数:164ページ
発行日:2012年11月15日
内容紹介(一部その1)
両親・祖父のこと

父は裕福な家庭に生まれ、子どものころに兄が他界し、
残るただ一人の末っ子の男の子だったので、非常に大事に育てられた。
箸より重い物を持ったことがないという例え話どおりに育てられ、
わがままでひよわな人間になってしまった。
自分の代になった父は、労働に耐えきれず、
一つの仕事に長続きすることができなかった。

ちょっと苦しかったらすぐに辞めてしまい、
生活に追われては、仕方なく次の仕事に就くが、
また辞めるという生活の連続である。
父は無力な自分に攻められ、
「俺はもう子どもは絶対過保護には育てないぞ」と、
心の底で苦しげに泣き叫んでいた。
生活に追われて真剣に仕事と取り組むのだが、
身体のあちこちが痛みだしたりして、仕事について行けない。
生活苦に、やけを起こし大酒を飲んで、クダをまいていた。

母は元来静かな優しい女性だったが、
私が生まれたころは、
三人の兄たちがあまりにもきかんぼうだったので、
それをしつける立場からたくましくなり、
子どもをどなりつけることが多くなった。
近所の人たちから「嫁さんもこのごろは
大きな声が出るようになったね」などと噂されたと言う。

祖父は明治元年の生まれで、非常に厳格でもあったが、
根は優しい人柄だった。
植木の手入れやお茶の道が好きで、堅物の人間だった。
祖父の代は田や畑を広く持ち農業を営んでいた。
お酒を飲まないこんな祖父が、
父のことを「辰次は酒を飲むのではなく、
酒に飲まれているからだめだ」と注意していた。