小説 | ときのわかれ ─平安びとの「祈り」─(近代小説風「異(意)訳源氏物語」(部分訳))

書籍画像「ときのわかれ  ─平安びとの「祈り」─」

著 / 星 明佳

  • サイズ:A5判(H210xW148mm)
  • 製本:ソフトカバー
  • ページ数:472ページ
  • 発行日:2020年6月21日
  • 価格:1,800円(+消費税)
  • ISBN:978-4-910118-05-5
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内容紹介(一部)

一のとき (「あふい(葵)」より)

この平安の「宮こ」にて天の下を治しめなされておられるミカド(帝)の御世が源氏の君の父君(桐壷帝)から源氏の君と母君を異にされる兄君(朱雀帝)にお代わりになったことにより、今のミカド(朱雀帝)の母君、弘徽殿のお方の父上である右大臣方に政事の中心が移っていくにつれて、左大臣の後見を受けておられた源氏の君にとりましては、表向きのことや私事のさまざまな面で意に沿わないことが多くなり、さらにはご自身が大将という重い地位につかれたことも加わって、これまでのように気軽な気持ちでの夜歩きをし、女君たちなどにお会いになることも遠慮されるようになりました。

(以下略)

二のとき (「あふい(葵)」より)

そのころ、加茂神社の神におつかえする齋院が、あらたなミカドのご即位に伴い退位なされて、皇太后である弘徽殿のお方のお子である三の宮が次の齋院となることとなりました。桐壺院も皇太后も、とても大切にお育てした宮でしたので、いつもと異なり、あらたなミカドが退位なされるまで神にお仕えすることになられることを、大変おつらくお思いになられたのですが、そうはいっても、この宮のほかに、齋院にふさわしい未婚の女宮たちがおられなかったのでしょう。

(以下略)

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